
Wonderland TrailはWashington州にあるMt. Rainier(レニエー山。レーニアではない。マウント・レーニアはとあるお菓子屋さんの登録商標で実際にそういう名前の山は存在しない。)の周りを回る92mileのloop trailでMt. Rainier National Park内にある。Mt. Rainierは14,000ft(4300m)を越える大きな山でSeattle, WAからよく見える。緯度が高いこともあり、その頂上部の積雪は永久凍土化しており氷河としてそれぞれの尾根筋に流れ出し、Carbon River他いくつかの大きな川の源泉となっている。トレイルはこの尾根と川が作り出した峡谷を行き来するため、比較的高度差の有るものとなっている。(25,000ft/92mile)また氷河・湿原・草原・雪原・湖畔といった素晴らしい光景を縫って進むhikeで水や動植物も豊富に見受けられる景色の美しさでは有数のLong Distance Trailの一つだ。またSunrise, Longmireといった国立公園内の観光地を抜けるため、一部front country trailともなっており敷居は低く挑戦しやすい。Trail幅も広いところが多く、また傾斜は緩やかで概して危険が少ない。ただし渡渉部・積雪部については特にseason前半にはconditionの良くない部分があり、またこれは年毎の積雪量によって大きく変化するため、事前のresearchがかならず必要となる。trail上および至近に15を越えるcamp siteがあり、これらを利用することによってcamp & hikeが可能となる。
First Visited: Aug.2011
このTrailの利点
1. 景色の美しさ
Alaskaを除けばアメリカ最大の氷河の数々、山の東側西側で大きく違う降雨/降雪量による様々な風景の違い、咲き乱れる高原植物、点在する数々の美しい山上湖、息を呑むような光景が数限りなくみつけられる全米有数のtrailの一つで、Wonderlandの名に恥じない。
2.loop trailである
JMTのような行ったきりのtrailと異なり、trail headに戻ってくるわけなので、交通手段の手配が容易となる。また大都市Seattleからも近いので日本からのアクセスも難しくない。Trailheadの選択も一箇所に決められておらずAccessできるところならどこからでも行程にあわせて選ぶことが出来る。
3. 単一の国立公園内にある
Permitは抽選で混雑期に希望通りに取得するのは容易ではないが、全線Mt. Rainier NPの公園内にあるため手続きは1種類しかないし、一旦獲得してしまえばキャンプ地も決まるので後は歩くだけ。またほぼtrail上に1箇所の宿泊施設(National Park Inn@Longmire)、2箇所のレストラン(前述のNational Park Inn内およびSunriseのDay Lodge内 )があり、容易に利用可能となっている。さらには観光地の近くには水洗トイレなどもあり、いわば完全にはbackcountryとは言いにくい部分もあるが、逆に言えば比較的安全にまた快適にbackcountry lifeを送ることができる。
4. 水か美味しくて豊富
氷河の有る山の周りを一周するのでシーズン中どの時期でもほぼどこでも美味しいきれいな水が容易に手に入る。念のためにfilterは推奨されているが、重たい水をたくさん保つ必要はなく非常に楽。
5. フードキャッシュが可能
loop trail上の4箇所(実質3箇所)に食料を隠し置いてもらうことが可能。NPSのofficialに隠し置く場所・取りに行く日付・名前・permit No.を書いたバケツを渡しておけば決められた位置にあるfood boxの中に指定の日付に置いておいてもらえる。これにより行動の荷物を大きく減らすことが可能となっている。
6. 93mileという長さ
10日前後で一周するのが一般的とはいえ、一日20mile程度歩くペースなら5日程度で一周も可能だ。トレランの人ならNational Park Innに宿泊して2日程度で一周する人もいるようだ。
何れにせよ準備含めて短かくて1週間、ゆっくりしても2週間あれば十分なので、なかなかまとまった休みが取れない方など一般の勤め人にも可能なlong distance trailです。
Access/Season/Weather/Permit/Facility, etcはここでは長くなりすぎるので機会をみて別途紹介したい。興味が大きい方・訪れる予定ある方はお手伝いできるかもしれませんので連絡ください。
2017年度よりpermit申請がonlineでできるようになるらしいです。申請は3月15日~