Hawaii


Mauna Loa Observatory Trail (Hawaiian Volcano National Park)
Hawaii島(big island)の山というと観光的にはMauna Kea(13808ft-4209m)が有名だがその南にあるMauna Loa(13678ft-4169m)は40m程度低いが実は質量・体積とも世界最大の火山であり、こちらも有名なKilaueaとならんでHawaiian Volcano NPの中にある。アクセスの簡便性が良いMauna Kea, Kilaueaとは異なり訪れる人も極端に少ないが、頂上火口は圧倒されるほど大きく一見の価値がある。Kilaueaと同じく粘度の低い溶岩により構成される火山であるため山体はとてもなだらかであり、高い山という感じがしないし、実際登っていても非常に緩やかな登りが続く。
1980年台までは火山活動がみられたが活動はKilaueaへと移ってしまっているようで今後火山活動が起こる可能性は小さそうだ。とはいえ、活動が終了して間もないため、溶岩や火山岩などの火山堆積物もあたらしくまた高山であることもありtrailを通して動物・植物ともほとんどみかけることがない非常に静かな山である。登山口としてはKilaueaに近い公園側にも2箇所(こちらも1車線のMauna Loa Rd.を15mile進み、Mauna Loa Lookoutから19.6mileで7000ft登るMauna Loa Trail、もうひとつは非舗装のAinapo Rdを8mile進んだ後、15mileで8000ftを登るAinapo Trail)があるが、いずれも距離が長くday hikeでの往復は難しい。今回紹介しているMauna Loa Observatory trailは6.4mileでtotal gain 2500ftと日帰りルートとして使うことができる唯一のルートとなる。
Observatory(気象台)の手前にある4-5台ほどが駐車できる駐車場脇にtrail標識がありまずは非舗装道(砂利道)にそって歩いて行くが、すぐに次のtrail標識があり、ここで山頂方向に左折し、砂利道をはなれ岩の上に上がりtrailにはいる。基本ケルンを追うように進んでいけばよいのだが、岩の上は踏み跡もはっきりしないこともあり途中不明瞭な部分も多い。また周りの景色に特徴もあまりなく、登りの勾配がゆるくてどちらが頂上なのかわかりにくいこともあり見通しが良い割には意外に迷いやすい。ただ車両用と見られる砂利道はさらにゆるやかに登るため遠回りになるが起点をはじめ、何度かtrailとcrossしており、最終的にはtrailと合流するので迷ったときは見渡してこの砂利道を探すと位置が把握しやすい。半分程進んだところでKilauea側から登る他の2つのtrailと合流するようになるとほぼtrail道ははっきりとしてくるのでそれ以降は迷うことはないだろう。この交差点から2mileほど南西のMauna Loa Trailを降りるとcabinあり。(利用にはpermit要。予約不可。前日または当日Backcountry officeで入手する) 急に視界が広げ巨大な火口跡を目にしたところまでくると頂上はすぐそこ。頂上に特に標識がないが、大きな岩のケルンがあるのでpeakであるらしいことはわかる。向こう側にもうひとつpeakっぽいのがあるが手前のほうがpeakのようだ。もう少し先にもうひとつpeakのような頂がみえるが、地図上では手前がpeakらしい。Trailの延長でそちらまで行って火口の眺めを比べてみても良い。帰りはtrailの右手前方に出発地点に近い観測所が見えるがtrailはそちらへは進まず左の方に下ってから右へ下りていくことになるので焦って道を間違えないように。隣のMauna Keaに登るのは車で行けるため、ツアーもたくさん出ているが是非こちらの山に登ってその大きさを体験してほしい。
First visited: May 2016
Length: 片道6.5mile
Configuration: go-and-back
Difficulty: Moderate-strenuous 10,000ft(4000m)超えの場所を歩くので特にきつい登りはないが、高山病に注意。Total gainは2500ft程度。Trail表面は硬い土・岩の上、砂利の上、ごつごつの溶岩の上などの岩っぽくなっている。カバーはまったくなし。もちろんtrail headも含め補給可能な箇所はなし。厚底やmid-cutやhigh-cutなどプロテクションのしっかりとした靴が有利。特筆すべき危険箇所はないが、全体として鋭い石の上を歩いているために転倒しないように十分注意されたい。Total 2500ft(700m)ほどの登りだが、急なところはない。
Traffic: ほとんど見かけない。動植物もほとんどおらず、風の音だけが響く静かなtrail歩きが楽しめる。
Scenery: Mauna Keaの眺めが見事。また頂上での旧火口は圧巻。40年前はどんな光景だったのであろう? Lava flow跡等もはっきりとわかる。 山が平らなこともありまたハワイは雲が多いので下界の眺めはいまひとつ。
Access: ハワイ島(big island)のほぼ真ん中を東西に走るsaddle road(200号線)のほぼ中央からMauna Loa Observatory Roadという細い道へ入る。ちいさな標識だけで信号はないので注意。
この分岐からtrailheadまでは舗装されているが擦れ違いが難しい幅の一車線道路が18mile (30km)ほど続く。すれ違う場合は道路の外にはみ出ても大丈夫な部分をなんとか探すしかない。
またアップダウンがかなりあり見通しが効きにくいので気をつけて警笛でも鳴らしながらゆっくり走る必要がある。この苦しみが30分以上つづくのが結構つらい。観光地Hawaiiということもあり、興味本位で入ってくる車もあるので全く車がいないと思っていると大怪我をする。観測所の手前で舗装道路が終わっており、そこに3-4台程度車が止められるコンクリートのパッドがあるのでそこが駐車場である。遅い時間に行くと対向車は来るわ、駐車する場所がないわで困ってしまうのでなるべく早い時間に行こう。距離はないが道が道なのでヒロから2時間程度、コナからだと2時間半ほどかかる。
Season: all season 季節ごとの気温の変化の幅はほとんどない。冬は雪があることもあるようだが稀らしい。4000m超えであるのでもちろんビーチ周辺と20C程度の温度差はあるが多くは雲の上に出てしまっているので雨に合うことも少ない。風さえなければ一年中快適なhikeが楽しめそう。
Maps: http://www.nps.gov/havo/