
アメリカの郵便局は正式名称がUnited States Postal Serviceといい、USPSとよく略される。 日本の郵便局同様、どこの街にでもあり、利用料金が安いので誰にでも使いやすい。 long distance trailを旅するhikerにとってはしばしば命綱とも言うべき補給stationになるので非常に重要である。 街ならば郵便局以外にお店もあるだろうと考えかもしれないが、アメリカの田舎町では郵便局以外商業施設が何もない街などいくらでも存在する。特にtrailは比較的辺鄙なところに存在するので文明との接点を求めると郵便局あたりに落ち着いてしまうのだろう。 そんなわけでhikerはしばしば事前に食料などの補給物資を郵便で送ったり、それを受け取るために郵便局に行くのである。 もちろん自分で用意したダンボール箱等で送ることもできるが、お手軽なのはアメリカ版ゆうパックともいうべきFlat rate boxである。
large・medium(上開き)・medium(横開き)・smallと4種類の大きさがあるがどれも重さは70lb(31.7kg)以下まで。 smallは極端に小さいので飛行機に載せられないナイフやペグなどを送るくらいしか使いみちがないが、medium(上開き)やlargeは数日から1周間程度の食料やhiking gearを送るのにちょうどよいサイズになる。 Mediumが約15L, largeが約20Lとあまり大きさに違いがないところから選ぶことができる。2018年現在mediumが$13.65, largeが$18.90である。 箱に加え専用のシール状のシートがあり、宛先と送り主の住所を記載して梱包・封した上にこれを貼れば出来上がり。 もよりの郵便局まで行きの人にお金を払って預かってもらえば準備完了だ。 全米どこでも3日以内に配達され、番号でのトレースもできるので未着などの不安も少ない。 さらにはこの箱(とシール)はどこの郵便局にもあり、無料である。つまりは勝手に箱を持っていっても怒られないということだ。 そういう意味ではスーツケースの代わりにこの箱を使って飛行機などの預入荷物とするというアイデアも悪くない。 大きさのイメージがつかめない場合はlargeとmedium両方もらってきて実際に詰めてみて良さげな方を使うという手もある。 hikerとして使う場合、hiker friendlyなお店や宿泊施設に送りそこで受け取る以外に郵便局留め(General Delivery)というやり方がある。 これで送ると郵便局に2週間くらいは取り置きしておいてもらえる。アメリカなので最終的には局員の判断になってしまうがあまり長いと返送されてしまうことになる。
宛先は下記のように記載する。1.)名前、2.)General Deliveryとの記載、3.)局留めする郵便局の住所(郵便番号は必須)、4.)Hikerが取りに来るよとのお知らせがあると親切、5.)さらにpick-up予定日を記載するとさらに親切
Taro Yamada
C/O General Delivery
“1 Whitehall St. New York, NY 10004”
Hold for thru-Hiker
ETA: Aug.2nd
ただし局留めにする場合、一番気をつけなければいけないのは郵便局の営業時間だ。 土日祝日が休みかどうかはもちろんのこと、特に田舎では午前中のみなど限られた時間しか開いていない場合が多いので注意しよう。 受け取れる時間が限られるのでhiking scheduleの足かせになり多少うざったく感じるかもしれない。 ただ免許証のコピーやらなんやらうるさい日本の郵便局と違ってアメリカの田舎の郵便局はおおらかだ。 名前を聞かれるだけで証明書等まったく要求された覚えがないし、ゴミは処分してくれるし。 相当の田舎、多分にあまり客が来ないので暇つぶしに歓迎されているのかなと思う。