Bear Spray

アメリカでキャンプを定常的にするとなると考えなくてはいけないことの一つが熊対策である。 webサイトを始め、数多くのtipsがいろんな場所で得られるが、相反するものもあり情報が多くてよくわからなくなっている人もいるかと思う。 ので、ここではsimpleに2つのことだけ覚えてほしい。この2つがbackcountry hikeでのクマ対策の基本である。
i).  Bear Sprayを持つ
ii).  Bear Canisterを持つ
今回は、i).のBear Sprayについて話そうと思う。 アメリカ人に聞くと多くの人が「俺はGunを持っているから大丈夫。」などとのたまうのだが 機敏に動く動物に対し、 遠方から気配を隠して狙い撃つライフルや散弾でねらうshotgunならともかく、 handgunでは狙いが定まらず 自分の足でも撃ち抜いてしまうのが落ちのような気がする。 また銃の持ち込みが禁止されている公園も少なくないし、 そもそも日本人旅行者が銃を手に入れるのはその筋の人でもない限り様子ではない。 実際アメリカのある統計ではhiking trailにてGunを保持していて熊にあったと報告された事例の269件のうち、 17件(6.3%)で死者が発生している。こちらはきちんとした数字がなくて恐縮だがこの6.3%という数字はGunを持たない人が襲われたときの数字の倍以上になる。 一方bear prayを持って熊にあった133事例においては怪我が3例報告されているのみでしかもいずれの怪我も軽症であった。 つまりはbear sprayは大変優れた効果的な抑止力なのである。 Gunの事例ではもちろん多くの熊も死んでいる。
bear sprayで身を守ることは a.) 人を殺させない だけでなく  b.)熊を殺さない  c.)熊に人をおそうと酷い目に遭うという学習をさせることによって将来の被害の減少にもつながる という1石3丁のsolutionでもある。Bear Sprayの携帯を義務付けている公園は私の知る限りではないが、多くの公園で携帯が推奨されているし個人的に会った何人かのpark rangerもBear Sprayの携帯が必要と考えているようだ。 私個人も「重いから」「いざという時本当に役に立つのかわからない」といった理由から以前は携帯することをためらっていたのだが一人でhikeすることが多いこともあって最近は必ず用意していくようになった。 Bear countryと言われるような公園(yosemite, Sequoia, Yellowstone他多くの大型のNP)では熊に襲われることは大変稀ではあるが、熊に出会う事自体は結構頻繁に起こる。 個人的印象ではBear countryで3日hikingすればまず1回は熊に会うような感覚である。 幸いにして一度も襲われたことはなく、すべてのケースで熊のほうが私から遠ざかっていっている。 Bear Sprayを持つことによる利点は他にもある。ひとつ大きいのは余計なことを考えなくて良いということだ。 例えばbear sprayを持っていれば死んだふりが有効かどうかなどははっきり言ってどちらでもよくなる。 つまりは神経質な方でも夜もゆっくり寝られるようになる。 Bear Sprayの欠点は飛行機等には持ち込むことができないことだ。 現地でhike前に燃料等と同様に購入し、使わなかったものは寄付あるいは廃棄する必要がある。 ものによって内容量・射程距離・pepperの強さ・保存期間・フロンフリーかどうかなど細かい違いはあるようだがこういった最低限の内容量・射程・噴射時間・成分などはEPA(Enviromental Protectaion Agency – アメリカ環境省)にguidelineがあるのでこのEPA基準に準拠しているものを購入すれば(NPSのBook storeやREIではそういったものしか扱っていない)メーカーは数あれどそんなに大きく違わないようだ。 お店で一番よく見るのは”counter assault”というメーカーのもので、trailでもこのメーカーのものはよく見かける。”Frontiersman Bear spray”は10m以上とどくという長射程が自慢のようだ。”Gland Alaska Bear Repellent”は値段が他のものより安くて購入しやすい。が、大抵は一つのお店で複数の種類を置いていることは珍しいのでそんなに選択の余地はないかもしれない。 大体$30-50程度で売られており、重さは缶ジュース程度。構造等も非常に似通っている。 使い方は消火器に非常によく似ておりsafetyのクリップを外し、レバーを押し込むだけである。 You Tube等に使い方の動画は多いので検索してみよう。 sprayの大きさによっても異なるが噴射は5-10秒程度続けることが出来るのでhikeに出る前に一度屋外で一吹きさせてどのように使ったらよいか確かめておくのが良い。 人に向けたりしないのはもちろんのこと、風下に向かって噴射するようにしよう。また内容物のペッパー自体は熊を遠ざける効果はないのでテントなどの装備に向けて噴射したりするのは意味が無いどころか、ある程度熊の嗅覚を刺激して誘引することになる可能性があるのでやめておこう。 あなたが胡椒を顔にかけられて目や鼻に入ったら大変だが、胡椒のいっぱいかかったステーキは美味しく食べるのと同じである。 あと注意しなければいけないことはクマはひょこっと出てきて準備の時間などもらえないのでザックの中ではなく、すぐに取り出せるところに用意していないと意味がない。 ベルトにつけるようなホルスターのついたものも売られているし、スプレーのおまけにホルスターが付属している製品も多いのでそういうものを買っても良いと思うし、カラナビ等で服に引っ掛けておくのも良いかと思う。 大事なのはクマが出てきても慌てて噴射しないこと。 冷静におちついて、射程は7-10m程度しかないし風の影響も受けやすいので近づいてくる様子を見せたときのみ噴射しよう。

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