Leave No Trace

富士山が世界遺産になる前、富士山が汚れているのは自治体がゴミ箱を設置しないせいであると書かれたblogを見た。 日本でも「ゴミは持ち帰りましょう」という運動はあるのだが、なんとなく自治体や事業者がゴミを清掃するコストをテロにかこつけてケチっているとか思っている風潮もある。 環境保護は市場原理の前で常に敗北しているのを国民は知っている。Ecoなんていうお手軽な言葉で環境への悪影響をごまかしているツケのようなものだろう。さてアメリカにはLeave No Traceというoutdoor policyがある。NPSでhikeを楽しむ以上、このpolicyについてはある程度理解しておきたい。 日本語で言うと「アメリカのアウトドアで遊ぶためのルール」として考えてもらえると理解が早いと思う。 実際にNPSだけでなくUSDA FS (US Department of Agriculture forest service), BLM (Bureau of Land Management), FWS (US Fish and wildlife service) などの政府機関がこのpolicyを推進しているし、数多くの企業・団体(たとえばREI, Marmott, AT conservacyなど)がpartnershipを結んでおり、青少年向きの学校教育も含む様々なprogramも実施されている。 このためある意味知らないと恥ずかしいルールだし、日本で言う「山のマナー」などとは違い実際に守るべきルールである。 「山のマナー」というとなんだか守ったほうがいい程度の漠然とした道徳程度にしか語られないものになってしまっている。 この調子でそのままアメリカにそれを持ち込む訳とひどいトラブルになる場合がある(知らなかったでは済まない)ので、この機会に是非以下のLeave No Traceを少し学んで、自分の行動を見直してみよう。 もともとのLeave No Trace(以下LNT)という言葉 は「なにも痕跡を残さない」ということであり、hikingなりcampingなりをすることで「自分が自然へ与える影響を最小限に留めよう」ということになる。自分が見た今の自然の美しさ「そのまま」を自分の子供や孫のために将来に渡って保存するよう、個人的な努力をきちんとしていこうという意味のようだ。これだけでも十分意味が通るのだが、これを支える7つの原則というものがある。この7つの原則を理解し実行すればあなたも立派なoutdoor manとして自然に接することができるということになる。

1.) Plan Ahead and Prepare (事前に計画を立て準備をしよう)
2.) Travel and Camp on Durable Surfaces (しっかりとした場所を歩き、傷つきやすいところには立ち入らないようにしよう)
3.) Dispose of Waste Properly (ゴミ[糞尿も含む]はちゃんと処理しよう)
4.) Leave What You Find (見つけたときのままにしておこう)
5.) Minimize Campfire Impacts (火を使った跡は最小限にとどめよう)
6.) Respect Wildlife (野生動物を尊重しよう)
7.) Be Considerate of Other Visitors (他の利用者の迷惑にならないようにしよう)

英語ができる方はLNTのweb siteに簡単なonline-courseがあるのでこれを受講してみよう。 Web上でスライドを進めながら質問に答えていく形式で30分程度で完了する。 きちんと完了し正解率80%以上で修了証がもらえる。 後半LNTの教育や展開についてになってしまい、この辺は利益誘導含め賛否両論あるので特に足を突っ込むつもりは無い。 なので本blogでは前半の7つの原理までに紹介をとどめておくことにする。 英語のプレゼンはちよっとという方のために7つの原理をもう少し噛み砕いたものを次回のテーマとしたい。

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