
アメリカでは予算審議で揉めると予算のない部門は金が使えないということで業務停止となり政府機関の閉鎖が発生する。 近年では2013年10月に16日間、昨年(2018年)1月に3日間、 そして今回2018年12月22日からもう3週間もつづいているものが発生しており、 アメリカ経済情勢の悪化・党派対立の中で従来よりも頻繁に起こるようになっているようだ。 閉鎖と言っても国防関連他いろいろと動き続けている期間もたくさんあるが、 我々の問題となるのはNational Parkがどうなっているかだ。 まず、アメリカでは日本とは違いShutdownになったらこうなるという明確なルールはない。 つまりその時の状況・政権・おのおのの公園の環境・立場そういったもろもろの要素によってきまるため実際にどうなるのかはその時になってみないとよくわからない。 また同じshutdownの中でも状況が時間とともに変わっていくので昨日までは普通に開いていたが、今日からは閉鎖なんてことも普通に有り得る。 基本Park Rangerには給料が払えないので、一般的なserviceはすべて停止となる。 最終的には政権の意向と各公園の管理長の判断によるものとなるが、security や patrol などの部分は規模を縮小しながら動いている一方、Visitor へのサービスは停止される。 つまりは VC やcamp site (トイレ含む) の閉鎖それに伴うツアーや permit の発行なども停止される。 2013年の時は基本安全面からほぼすべての公園は閉鎖されるように政権から支持が出た。 このためほぼすべての park が閉鎖となり一般のアクセスはできない状態になった。 (例えば自由の女神のある島は閉鎖された。) こうなるともう National Park へ行くことはあきらめるしかない。 今回の場合、 誰かさんの人気取りのためか VC は閉まっているが公園自体は開いているような方向で進んでいる。 キャンプ場なども開いていたりするのだが、ごみ収集やトイレ清掃(汲み取り式トイレがほったらかしになっていたり、 水洗トイレの水だけ止まっている状況は想像したくもないのだが) は止まっているので特に front country の camp site などでは快適にすごせるものではない。 また trail や entrance なども全部ではなくても管理ができないので一部が閉鎖されているので開いている。。。と言ってもお目当てのところに行けるかどうかは運次第である。 我々にとって一番気がかりな Permit の発行は止まってしまっているが、閉鎖されている trail でなければ通常通りに back country hike は可能である。 もちろん通常時に適用されるルール (もちろん場所によって異なるが指定キャンプサイト以外宿泊禁止等) はそのまま適用となるので提示されない・オリエンテーションがなかったからといってローカルルール (例えば bear canister 必須など) を含めきちんとルールに従う必要がある。 実際前述のように patrol などはひきつづき行われている。 Permit のチエックがなくなるだけに過ぎない。 Camp site の予約等を持っている場合、この予約は保証されないが尊重はされる。 つまりは多分大丈夫だろうけれどもあまり遅く行くと予約を持っていない人との間でトラブルになるかもということである。 また一般に払い戻しできるものを除き払い戻しされないし、 front country 同様通常トイレや水等のサービスが提供されるサイトであってもそれらはなくなってしまう。 逆に言えば訓練された back country hiker にとっては permit が不要になるので camp site の確保さえできれば、あるいは desperate camp が許されるエリアでは特になにも問題ない・・・かもしれない。 permit は日本で言う登山届のような役割もあるし、 security / patrol の人も不十分な状態なので事故などの問題が起きた場合の対応は間違いなく遅くなる。 つまりは問題が起こらなければ問題ないが、問題が起こってしまうと非常にややこしいことになるかもしれない。 もうひとつ面倒なのは園内での宿泊施設であろう。 ゲートが閉鎖されることになれば宿泊施設も閉鎖になるし、そうでなくてもゴミやトイレの問題で閉鎖せざるを得ない状況になるかもしれない。 一般にはこういった施設はNPSに委託をうけた民間会社だがお金の流れは各施設や状況(たとえばボランティアがはたらいて問題なかったり、寄付でまかなえたり、もともと公費に依存しない体制のものは運営がそのままであるので)によって異なる。 宿に連絡とったところで状況は急変するかもしれない。 宿泊の代替プランを考えておこう。