Yellowstone in October

10月のYellowstoneが好きだ。
夏の喧騒とは異なり、trailを歩いていてもまず人に会わない。何かあったらPLBが唯一の連絡ツール、野垂れ死んだら来年の夏の雪解けまで誰も見つけてくれないだろう。 春とは違いtrailは乾いて踏み固められているのでとてもあるきやすい。 まとわりついてくる草も簡単に切れてしまう。 澄んだ空気がとても心地よい。冷たい空気が肺の中に入るとまるでゆっくりと洗い流されているかのようだ。 寒い時期にhikeというと汗をかいた時に寒くなってしまうのが嫌なのだが緩やかな道をゆっくりと歩くことが多いyellowstoneではあんまり問題とならない。 日によって雪が降ったりもするが、まだまだtrail runnerで十分歩ける。 水は身を切るほど冷たいが水位は高くないので腰まで浸かるような場所はほとんどない。 昼間は50度台まであがる暖かい日も時々ある。 こんな日は誰にも邪魔されずにのんびりと動物観察ができる。 そもそもこの時期は発情期でもあり、動物たちの活動が盛んな時期でエルクなどがつがいを呼んでいるのを間近で見られたりもする。 もちろん大概は目当ての事前に予定した通りのキャンプサイトのpermitを取得することができる。 万一ハイク中に気が変わってpermitに指定されているものとは違うキャンプサイトに泊まりたくなったとしても多分誰も来ないので文句も言われることもない。 (万一、他のcamperやrangerが来た場合の責任は負いかねます。)
誰も来ないといえば温泉。 夏だと水着をつけて入浴がやはりエチケットなのだが、この時期になると裸で入ってもまず見られる心配もない。 日本と異なりのんびりと浸かれる場所というかちょうどいい温度の場所は探すのがなかなか難しいのだが、気兼ねなくゆっくりと探せば良い。 (ただしBoiling riverはfront countryにありアクセスも容易なのでこの時期でも観光客が時々やってくる。) 温泉に浸からないまでもあちこちで発する熱蒸気が寒さのせいではっきりと見え、景色にyellowstoneらしさを感じやすい。 (観光地的な場所では逆に蒸気が濃すぎてうまく景色が見えなくなるのだが・・・) 濡れてしまうので暖かいからと行って湯気に包まれるのはどうかと思うが、乾いた空気とのメリハリも素晴らしい。 紅葉の時期はもう終わりではあるが、見通しが良くなりただでさえ活動的な動物が見つけやすくなり写真をとるにも非常に良い時期だ。
ただし夜はとても寒い。 平均最低気温は20度前後だが、時たま一桁台まで落ちることがある。 こうなるとかなり分厚い寝袋でも寒い。 雪洞が掘れるほど雪はない時期なので放射冷却で全てが凍てつくようになり、体感的には真冬より寒くなってしまう。 9月頃の朝の寒さだと、スリーピングバッグから出れないで困ってしまうのだが、ここまで寒いと朝は起きれないというよりもさっさと起きなくてはいけない感じでぬくぬくしている余裕もなくなる。 実際、テント内の水などもすべて凍りついていて飲むことも不可能なので水汲みに行かなくてはいけないし、非常にトイレに行きたくなっていたりもするし・・・ ぼうっとして転んだり、打ちつけたりすると寒さのせいで非常に痛みを強く感じる。 慌てることもないのでゆっくりとわあわあ呪いの言葉を叫んだりするのだが。 雪よりも嫌なのは風であろう。 運悪く風の強い日にあたると昼間でも寒さは半端でない。
日によっては最高気温が氷点下以下の日もあるが、寒さ対策がしっかりできるのなら、一番の問題はクマだろう。 腹をすかせたbrown bearがのそのそしているのもこの時期である。 bear canister そしてたとえ短い距離のhikeだとしてもBear sprayは忘れないようにしたい。
日本からだとなかなか狙って天気の良い週に来るのは難しいし、レストラン・ホテル・general storeなども閉鎖になりbackcountry hike/camp以外の観光に良いシーズンとは言えないので他人にお薦めはできないのだが、ひとりでゆっくりと自然と対話できるyellowstone唯一のシーズンかもしれない。

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