
国立公園内では日本の状況と比較するとかなりの密度でトイレがあるような気がする。全部のtrail headにあるわけでは無いが、かなりの数のtrail headにきちんと設置されている。自分の場合を考えてみても、最初の頃はもちろん歩いたtrailが短いものが多いということもあるが、hike中に緊急事態に陥った記憶がほとんどない。Trailheadに戻る帰り道で若干あわててtrailheadまで走ったことが数回ある程度である。おっきい方は体調が変でなければhikeの前後に処理することはほとんどの場合、問題ないかと思うが小さな方はどうするか。キャンプ場とかでもない限り逆にtrailの途中にトイレがあることは長いtrailでもあまりない。日本では車の渋滞などの用途で緊急用途で使える携帯トイレなどもあるが、あれは使用は一回こっきりで何度も使えるものではない。現実的な解としてはpee bottleを持っていくこととなる。自分の尿を携帯することには抵抗あるだろうが、散歩の時ペットの糞を持つことを考えればそんなに不潔なことだとも思えない。当たり前のエチケットでこれでもう二度と小用で自然を汚すこともなくなる。すぐにごみになることを考えると500mlペットボトルあたりがpee bottleとして最適なのだがどうも入口が狭いのは難点である。日本人のものが比較的小型とはいえきちんとあの穴に最初から通すのは至難の業だ。Nalgene bottleを専用にしているという話もよく聞く。たしかに間口が十分に広いし、透明でなくカラーリングしているものが多いのはそのためなのか?という気がしないこともないが、そのためのものとしてはちょっと高価な気がするのも確かである。そうこう試行錯誤するうちに気がついたのは一部のペットボトルに間口の広いものがあるということだ。アメリカだとゲータレードのボトルもそうだし探せばいくらでもある。日本でもアメリカほど探しやすくないがそれなりにあることがわかってきた。このpee bottleはcamp場でも役にたったりする。特にbackcountry camp siteなどではテントサイトとトイレの距離がかなり離れていて、夜間に行き来するのは安全性の観点からもすこしためらわれる場合が時々ある。そういうときはpee bottleを利用して、朝になってからトイレに廃棄すればよい。水のボトルも一緒に持っていって軽く洗った中身もいっしょに捨ててこよう。匂いをつけたままだと不快であるばかりでなく、一部動物の注意をひく可能性があるためだ。
NPSのトイレは比較的綺麗だと思う。VCまわりでなければ基本落下式(pit toilet)なのだがほとんどに紙もあるし最近はHand Sanitizerも用意されていたりもする。それがなかった頃は液体石鹸と古くなった水ボトルのセットを車のトランクに自然と常備するようになっており、毎度のように使っていた。Backcountryのトイレでもまあそれなりにきれいなところがあり、見た目のみすぼらしさとは異なりそんなに臭わないのも驚ろかされたりする。ただ時々息を止める必要があるくらいのところもあるにはある。また便座に汚物がついていてとても使えないトイレに出くわしたりもする。汚いトイレであっても我慢して使おうといっても、嫌なものは嫌だ。こんな時には車の中でpee bottleに用を足し、中身だけをさっとトイレにすてにいけばよい。これなら息を止めても実施できるであろう。素敵な景色のもとでhikeする以上それを自分の都合で汚さないようにするのは使用者に課せられた義務のようなものだ。ささやかな入場料でやりたい放題が免除されているわけではない。Leave No Traceの精神を守って素敵な環境をこれ以上汚さないように努力していこう。
トイレの話は十分にhikerの間で取り上げられているとはいえない話題のようだが啓蒙のため積極的に取り上げられるべき話題だと思う。私は女性でないので女性hikerの苦しみは分からないのだが、このトイレの話は女性のためのhiker講座では必ず取り上げられる話題のようで女性hikerの方が現状では意識が高いのかもしれない。旦那や恋人だとしてもかなり話しにくい話題だし、女性でないと気持ちがわからないものであろうが、本当に教育が必要なのはささっと済ませてしまうことが身についてしまっている男性のほうなのではないだろうか。