Emergency Kit

海外でFirst-aid kitを購入すると痛み止めなどが入っているが、日本では法令の問題で山岳用品店などではこういった薬品など入っているものを販売できない。ので中身がない袋だけ売っていたりする。間違えて買っていくのを期待しているのだろうか? レジのところで了解をとるとは思うがあまりいい商売の体質ではない。袋だけならlight weight hiker御用達の100円shopにいくらでも軽量でサイズもいろいろと揃っていたりする。私の場合は軽量化と防水も兼ねてZip Lockを使っている。耐久性の問題で何回か使っていると破れたりするが前日のチェックの際に交換すれば良いだけの話。逆に中身を見直すいい機会を作ってくれていると思う。で、何を入れるかであるが、市販のものを日本で買うならドラッグストアにいくと薬品が扱えるので震災以来取扱のお店も多いようだ。前述の理由のため日本国内では山岳用品店などで買ってはいけないし、ドラッグストアの方が同じものでも安そうだ。まずは試しに買ってみて何が入っているか確認し、自分なりに内容物を交換・増減するのがよいとおもう。

大まかに分けて必要なのは4つ。薬類傷の手当をする用品道具、そしてそれを使う知識。4番めがいちばん大事なので救急法の講習など一度受けてみると知識の幅が広がると思う。次に薬ですが私の例で行くと
-抗生剤軟膏     化膿止め。
-オロナイン     やけど対策のつもりです。アロエ軟膏とかでもいいかも。キャンプではやけど発生率高い。すぐに処置しないと大したことなくても結構痛む。
-痛み止め      アスピリンとかイプフロフェンとか入ったもの。痛みだけでなく、発熱や炎症にも効果あり。怪我がひどくても痛みが我慢できればなんとかtrail headまで戻ってこれる場合が多いようだ。
-痒み止め 抗ヒスタミン剤。虫さされやかぶれ等に。
-下痢止め      日本人だと正露丸なのかな。
-胸やけ止め     このへんは個人個人のoptionと思う。戻した後などに役立つ。
これに自分に必要だと思うもの、例えば花粉症のアレルギー用の薬とかハーブ系の緩和剤とか睡眠薬とかlip balmとかを状況に応じて加える。個人的には何日にも渡る場合は足まめ予防のクリーム(anti chafing)とか筋肉用の消炎剤入りのクリームとかをこれも100円shopの小さな軟膏入れに移して持っていく。オロナインや抗生剤は衛生上軟膏入れが使いにくいが小さいチューブの使いかけのものだと軽い。内服薬は100円ショップの日替わり薬入れに数錠づつ程度、何泊もするようであればそれに合わせて量を増やしていく。あとここに書くものなのか迷うし個人的には定常的に食料として消費するが、電解質パウダーがあると熱中症・下痢などにも効果があるので役に立つ。ゲータレードやポカリスエットなどスポーツドリンク粉末は砂糖が多すぎて普段使いには疑問符あるがこの用途には最適だ。

傷の手当としては
-バンドエイド      定番だがいろいろな大きさがあると役に立つ。
-Moleskin 足まめ用のソフトパッド。切って使うものとドーナッツ状などに予め加工されたものと2つあると便利。
-脱脂綿および綿パッド/ガーゼ  傷口に当てるため。清潔なもの。サランラップで巻くのは良い場合もあるけれどだめな場合もあるようで、フィルム状の治りが早いバンドエイドがよいようだ。
-救急テープ      ガーゼ等の固定。
-closure strips  日本ではあまり見かけないが大きな切り傷などを縫わずに抑えるもの。縫うのは抵抗あるし、傷を増やしてしまうので実際はかなり役に立つ。
-包帯         伸縮性があるものが私のような素人には使いやすい。
-注射器         針はいりません。100円ショップにある。先端の穴をおおきくしておいてpoison removerとして使える。1000円以上もする山道具屋のセットより使いやすい。

道具はrepair toolと結構かぶる。というか共用できるものは共用すると軽量化につながる。私の場合、repair toolもまとめてしまっているのでどちらに属しているのだか区別つかないものがあるが、その分も合わせて下に記載した。
-ナイフまたはハサミ   上記ガーゼや包帯などの加工ができれば良いので小さなナイフで十分。Victorinoxのclassicは小さいのにハサミがついているのでとても使いやすい。
-ピンセット/とげ抜き  ダニを引き抜いたりする場合にも。
-安全ピン       テープの代わりやとげ抜きとしても使える。大きさが違うものが便利。道具としても穴を開けたり小さなものを固定したり使いみちは結構多い。
-綿棒         消毒用。指で塗り込むのは衛生的で無いので傷口に薬を塗るのには必須。
-Zip Lock ゴミ箱用途で持っているが、水や雪を入れて患部を冷やしたりも出来る。
-個装の濡れガーゼ   これもあんまり日本では見ないが、軽くて小さくて薬を付ける手間とかもないので非常に便利。消毒液を持っていくのをやめてしまった。
-瞬間接着剤  ツールとしてだけでなく小さな傷をカバーするのにも使える。雨に濡れて救急テープではグリップがとれないときなどいろいろと役に立つ。
-テーピング用テープ テーピングの仕方をある程度知らないとdead weightでしかない。捻挫していてもある程度歩けるようになったりする。
-ガムテープ 英語だとduct tapeです。Moleskinの代わりにも使っている人を見たことがあります。
-三角巾       バンダナ、大きめのハンカチーフ、あるいはゲイターなどでも。大きめの包帯として副木を固定出来ればよいので何かと共用できるだろう。
-裁縫用具      針と糸。自分で傷口を縫わなければいけない状況になったことはないが、用具の修理には必須。
-アルミ箔・サランラップ アルミ箔は鏡の代わりにもなる。あとは蓋代わりとか持ち手の保護とかいろいろ使える。
-笛         最近のbackpackはバックルとかが笛になったりするものがあるが、100円ショップで驚くほど大きな音が出るものを売っている。防犯グッズにもなる。
-鏡         アメリカではよく聞くのだけど、日本ではあまり聞かない。雨が多くて役に立ちにくいからか。
-釣り糸、ひも、針金 紐はテント用のguylineと同じものを使うと細くて軽量。クマ対策で食料をつるしたりする時にも使うし靴紐のかわりにもなる。針金はガムテープ同様補修ツールとしてはキーアイテム。
-筆記用具 メモ帳とペン。何かメッセージを残したいなどのために。上着のポケットの中でもいいが、emergency toolとして薬などとまとめてちゃんと防水したものの中にいれておくといざという時にちゃんと役に立つ。
-携帯 必ずではないが、私はよく携帯2個持ちしてhikeに出かける。1個は緊急時用に電源切ったり、airplaneモードにしてemergency toolに。もうひとつは手に持ったり胸のポケットだったりでNavigation用にGPSとして使用する。
-マッチ       storm proof matchを非常用としてこれも防水の中に。火種は重要なので普段使うライターとは必ず別持ちで。

複数で行く場合も各自がばらけて一人になった場合のことを考慮して自分の分はちゃんと持っている必要がある。結構いろいろと多いようだが、それぞれの量がそんなに必要ではなければovernightでもZip Lockの(中)サイズにすべて入って200-300gくらいかそれ以下にまとまってしまう。かならず使うまたは使う可能性が高いもの(たとえば石鹸・虫よけネット・日焼け止め・虫よけ剤・ライター)などは似たようなものでもemergency kitとは分けて収納しておくと、落としたり濡らしたりつまらないことで役に立たなくなるのを防ぐことができる。

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